6年生のポイント

文字式や対称な図形など、かつては数学で扱っていた単元が小学生の教科書に・・・それだけ、いまの6年生はタイヘンなのです。

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表の見かた

高学年の単元はどれも重要で、優先度で仕分けするのは現実的ではありません。ですから、ここでは特に大事だと思われる単元のみピックアップして、そのポイントを解説するに留めてあります。

学びの工夫も参考にしていただければ幸いです。


分数のかけ算わり算

量の把握が難しいのは分数の弱点のひとつです。たとえば13/65と言われても、どれくらいなのかとっさに見当をつけずらいのです。これが0.2であればたちどころに数直線上の位置がわかるのですから、分数の不利は否めません。

かけ算をするうえでも、この分数のデメリットは大きく影響します。計算をしようと思っても「1あたり」と「いくつ分」のイメージが掴みにくいのです。この分かりにくさの解消にはタイル図が有効です。下の図を参考にしてください。

日本評論社「教えてみよう算数」より

さらに深く学ぼうと思ったら・・・



分数倍

 分数についてでも触れていますが、分数には「1/2m」のように単位のついた量を表すものと、「もとの大きさの1/2」のような割合をあらわすもの、二つの役割があります。これまでも「アのテープの長さは、イのテープの長さの1/2」というような割合の分数はたびたび登場してきたのですが、ここであらためて分数倍について学びます。分数倍に限らず、倍を学ぶときに有効なのが「水そう図」です。変化という倍の持つ特徴を可視化できるので、整数・小数・分数の倍のイメージがとらえやすくなります。下欄でご紹介している「算数の探検6巻」をぜひお読みください。 

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比は二つの数であらわされた割合です。倍や百分率と同様に社会や生活を数で「見える化」できる比は、生きる力に直結する大事な知識です。

比の学びはじめにつまずきがちなのが「比の値」です。たとえば2:3と6:9をそれぞれ2/3と書きなおして二つの比の大きさは同じだと確認するだけなのですが、2:3と2/3が等しいことに戸惑いを感じるお子さんも少なくないと思います。教科書では「もとになる数を1とみる」や「もとになる数の何倍」といったこれまで学んできた割合の考え方で2:3=2/3であることを説明しているのですが、1年前に割合を学んだばかりで慣れていない子どもたちにはちょっと荷が重いかもしれません。いまは比は分数になおすことができる、と知っておくだけでよいのではないでしょうか。

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